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(1)日本における建築石材の歴史 |
従来、建築用石材は、階段・石垣・城壁・橋などの、比較的土木的要素の強い建築用資材として使用されてきました。大理石や御影石が、現在のように建築物に用いられるようになったのは、海外の制度や文化の輸入による、洋風建築の出現がきっかけと言えます。以前は、組積式石造の建物も建てられましたが、現在では法的な制限が設けられ、主要構造材としてはほとんど使用されることがなくなりました。昨今では、装飾用として、建物の構造体の貼り石として使用されているのが主流です。
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(2)建築石材の種類 |
全国建築石材工業会では、建築石材の種類を、以下のように分類しています。
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建築石材
での通称 |
鉱物学的分類 |
特徴 |
商品例 |
御影石
(花崗岩) |
火成岩 |
深成岩 |
花崗岩 |
マグマが地中の深部で徐々に冷却固結した火成岩 |
ガーデニアンホワイト |
閃長岩 |
ブルーパール |
閃緑岩 |
阜平黒 |
斑糲岩 |
ベルファースト |
変成岩(火成岩系) |
片麻岩 |
花崗岩が長年にわたる熱や圧力によって再結晶化し安定化した状態 |
バルチックブラウン |
大理石 |
堆積岩 |
石灰岩 |
岩や土壌・有機体などが沈降・堆積して生成されたもの |
ボテチーノ |
変成岩 |
堆積岩系 |
大理石 |
石灰岩が長年にわたる熱や圧力によって再結晶化し安定化した状態 |
ビアンコカララ |
火成岩系 |
蛇紋岩 |
斑糲岩が長年にわたる熱や圧力によって再結晶化し安定化した状態 |
台湾蛇紋 |
砂岩 |
堆積岩 |
砂岩 |
岩や土壌、有機体などが沈降、堆積して生成されたもの |
インド砂岩 |
スレート |
火成岩(火山岩) |
石英安山岩 |
マグマが地表に流出し、急激に固化した火成岩 |
キャメルイエロー |
火成岩(半深成岩系) |
斑岩 |
マグマが冷却固化する際の条件が深成岩と火山岩の中間的な火成岩 |
ポルフィーノ |
変成岩(堆積岩系) |
粘板岩 |
粘土が長年にわたる熱や圧力によって再結晶化し安定化した状態 |
玄昌石 |
軟石 |
堆積岩 |
凝灰岩 |
火山灰や火山砕屑物が堆積して生成されたもの |
十和田石 |
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(3)石材の表面仕上げ |
建築石材の表面仕上げは、本磨きや水磨きが主流ですが、下記のように様々な種類があります。
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- 本磨き: 粗い砥石から徐々に仕上げて#2000までを使い、最後は光沢出しバフ仕上げ。
- 水磨き: #186〜#400までの砥石仕上げ。
- 小叩き: ビシャン仕上げの面に更に小叩き用のノミで細かな平行線を刻む仕上げ。
- ビシャン: ノミ切りした表面をビシャン工具で叩いて平滑に仕上げる。
- ノミ切り: 割り肌された表面をノミを使い平らに仕上げる。
- 割り肌: くさび割した原石の表面をそのまま使用する仕上げ。
- コブ出し: 表面にコブ状の粗い凹凸面を作る仕上げ。
- つつき: 粗削りされた表面をつつき工具で突いて凹凸面を付けた仕上げ。
- げんのうこづき: げんのうにて一様に粗い凹凸面を作る仕上げ。
- ジェットバーナー: 冷却水を散布しながら加熱用のバーナーで急激に表面の結晶を膨張、破裂させ凹凸面に仕上げる。
- J&P: ジェットバーナー仕上げの後化学繊維のブラシまたはバフにて研磨する仕上げ。
- サンドブラスト: 表面に鉄砂またはカーボンを高圧で吹付け目粗しした仕上げ。
- ウォータージェット: 高圧の水で表面を目粗しした仕上げ。
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(4)148KING.COMで販売している大理石(規格タイル)の種類 |
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仕上げの種類 |
大理石の 仕上げ方法 |
御影石の 仕上げ方法 |
軟石の 仕上げ方法 |
磨
き |
本磨き |
○ |
○ |
○ |
水磨き |
○ |
○ |
○ |
叩
き |
小叩き |
○ |
○ |
○ |
ビシャン |
○ |
○ |
○ |
ノミ切り |
○ |
○ |
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割り肌 |
○ |
○ |
○ |
コブ出し |
○ |
○ |
○ |
つつき |
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○ |
げんのうこづき |
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○ |
そ
の
他 |
ジェットバーナー |
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○ |
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J&P |
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○ |
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サンドブラスト |
○ |
○ |
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ウォータージェット |
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○ |
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